暑さのなか私たちは並んでいた

彼女とは初めてのデートでした。

つきあって1ヶ月経ちましたが、お互い仕事が忙しくスケジュールが合わないでいました。< なんとか都合をつけようとお互い多少の無理をしてスケジュールを合わせたデートを計画。 それがその日のデートでした。 雑誌に載っていたパンケーキの美味い店に行くことに決めていました。 場所は都内。 パンケーキの店は1時間近く待つ状況でした。 日差しも強く5月にしては真夏のような暑さのなか私たちは並んでいたのですがさすがにお互い仕事で疲れていたので体力的にきつい。 それでも私は彼女が喜んでくれると信じて並び続けることを提案しました。 それからしばらくして彼女が急に不機嫌になり黙り込んでしまいました。 私は不機嫌になった彼女に苛立ちました。 「そんな態度とるなら帰ろう」 と、私は切り出しました。 けっきょく店には入らずこの日のデートは気まずい雰囲気で終わりました。 仕事に従事する日常。 仕事の合間に同僚にこの話をしました。 同僚の彼女はまっさきに私を責めました。 ほんの少しでも気遣いがあればこのような展開にならずに済んだというのです。 彼女は仕事の疲れもあったのに無理させてしまったし、なんのフォローもなかったことを指摘されました。 そうゆうときは、 「すこし休憩しようか」 などと声をかけるだけで女性の気持ちもだいぶ楽になるのだそうです。 そもそもゆっくりできるところを選んであげるべきだったと後悔しました。 パンケーキのお店は絶対に喜んでくれるという私の考えが凝り固まった結果のできごとでした。